ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

連載

UAではたらくヒト

ユナイテッドアローズで働く30名のスタッフを迎え、入社1年目の方から順にインタビュー。感謝の気持ちを感じた瞬間と伝えたいヒト。そして後輩からの質問にお答えいただきつつ、1年上の先輩にも質問していただくリレー方式でお届けします。

Photo:Mitsugu Uehara

入社22年目

桒子 有人

ユナイテッドアローズ 横浜店

Relay Question
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入社21年目 興津 実季さんより質問

桒子さんがいま語りたいことは?


「唐突ですが、私は学生の頃から商店街が好きで、なかでもアットホームな東京品川の戸越銀座商店街がお気に入りです。街の賑わい、初めて入る店のワクワク、思いがけないモノとの出会い、店員さんとの雑談。ほんとうに飽きません。そんなことから商人に憧れ、ユナイテッドアローズへ入社しました。ユナイテッドアローズには、どこか商店の温かさを感じていました。私が目指す商店像は、奉仕の精神を全力で体現し、きちんと適正利潤も得ること。しかし、特に店長になってからはその理想と現実の狭間に立ち、何度も悩みました。そのとき出会った言葉が、“損得より先に善悪で考えよう”です。いまは退任された創業役員の方に、『ユナイテッドアローズとはこれだよ』と渡された店長必読書『商売十訓』の第一訓です。ユナイテッドアローズに感じた商店の温かさの秘訣はこれでした。もやが晴れて迷いがなくなり、正しく善い行いにはきちんと結果がついて来ることもわかりました。いまもお客様にとってユナイテッドアローズが、愛着ある商店街の行きつけの店のようになれていれたら幸いです。そんなユナイテッドアローズをこの先も継承していけるよう全力を尽くします!」

Question

ユナイテッドアローズで働いてきた22年間のなかで、桒子さんがいちばん感謝の気持ちを感じた出来事は?


「アルバイト1年目、私は大きなミスをしました。スーツをお探しのお客様に、ご希望品がサイズ切れだったためお取寄せ後にパンツの丈直しをしてご指定日に配送でお届けすることになりました。数日後の夜、休日をとっていた私に店舗の先輩社員から電話が入りました。『こないだのお客様から、届いたスーツに袖ボタンが付いてない。これじゃあ明日の友人の結婚式に着て行けないよ! と連絡があったけど、ちゃんと確認したの?』と。調べると、お取寄せ品はサイズ試着で使用した店頭品とは仕様が異なり、袖ボタンがついておらずお直し業者の専用ミシンで後付けするタイプでした。完全に私の確認不足。お直し業者は時間的に閉まっていてどう考えても翌朝には間に合わず。万事休す。先輩は『分かった、あとは任せろ』と言って電話を切りました。翌日真っ先に、私に代わって謝罪していただいたことへのお詫びとお礼に先輩のもとへ向かったところ、涼しい顔で『あぁあれね、結婚式には何とか間に合ったよ』と。聞くと、実家がテーラーを営む本社スタッフに事情を話し、夜中に工房を開けて直してもらって、今朝無事にお客様にお渡しできたとのことでした。先輩の機転と行動力、ここまでやるのかと教えられた出来事でした。新人時代のこの経験が、いまでも私の行動規範となっています。そして後輩への振舞い方や入念な確認意識も身に付きました」

Question

いまいちばん「ありがとうございます」という言葉を伝えたい人は?



「やはり家族です。好きな仕事をして、好きな服を買って、好きなようにやってきたので、妻と子どもたちには苦労をかけました。特に単身赴任をしていたときは何も言わず理解してくれてありがとう! 小学生の娘が『私も将来洋服屋さんになりたい!』と言ってくれたのはうれしかったです。いつか一緒の店で働けたら…とひそかに期待しています」

PROFILE

桒子 有人

ユナイテッドアローズ 横浜店

大学在学中にユナイテッドアローズ 二子玉川店にアルバイトとして入社。その後社員となり、ユナイテッドアローズ 二子玉川店、丸の内店、横浜店、福岡店などでの店長を経て、現在はユナイテッドアローズ 横浜店の副店長、メンズ責任者として店舗運営に携わる。

次回は入社23年目、人事執行役員の山崎 万里子さんにインタビューします。

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