ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

連載

UAにまつわるモノ

ユナイテッドアローズのスタッフ、また所縁のある方々に、“UAにまつわる思い出の一品”を紹介していただきます。第30回は、ロエフ・ディレクター兼デザイナーの鈴木 里香さんです。

Photo : Yohei Miyamoto

VOL.30

VOL.30 BEAUTY&YOUTH TRADITIONAL UNIFORMのトレンチコート

BEAUTY&YOUTH, WOMENS

多くの人の協力で、ビューティ&ユースの定番に。

「トレンチコートというアイテムは世に完成された逸品がたくさんあるので、この一着を制作するに当たり、どこに重きをおいて作り上げるかとても悩みながら試行錯誤しました。若かりし頃、初めてのトレンチコートはユナイテッドアローズで購入したという友人も多く、お客様に喜んでもらえるよう、古着から新品までたくさん見ていろいろと考え抜いたことを覚えています。また、私自身が丸顔でトレンチコートがあまり似合わないこと、〈ビューティ&ユース トラディショナルユニフォーム〉のラインナップということもあり、古き良きディテールを交えながら、誰にでもできるだけ長く愛用していただけるように素材から縫製に至るまで、こだわってお作りいたしました。とくに縫製に関しては、以前から憧れていた縫製工場に依頼することができたんです。依頼した当初は複雑な仕様をかなり懸念され、出張で伺う度に『これは辛い』と言われていましたが、このトレンチコートを完成させてから数年経った頃に『この商品を縫製していたからこそ、他の商売も広がった』と言っていただけました。そんな一着が、当時定番アイテムとして〈ビューティ&ユース〉のお客様に受け入れていただけたことが本当にうれしく、長い年月のこういったやりとりがあったおかげで、〈ロエフ〉もその工場にお願いすることができました。いろいろな人の繋がりがあってこそ商品を作り上げていけるので、日々コツコツがんばれば必ず実になることを、このトレンチコートを通して実感できました」

PROFILE

鈴木 里香

ロエフ・ディレクター兼デザイナー

国内外のトラディショナルブランドやデザイナーズブランドでデザインを経験。その後、2007年に入社し、〈ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ〉や〈スティーブン アラン〉、〈エイチ ビューティ&ユース〉のデザインを担当。2019年秋冬シーズンより〈ロエフ〉を立ち上げる。

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