ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

ヒト

2020.01.09 THU.

社内制度を通して知る、スタッフと会社の気持ちのいい関係。

「パフォーマンスの向上によって会社に還元したい」。これはECサイトを運営する部署に所属する土屋晶寛さんが語った言葉です。彼は「スライドワーク(時差通勤制度)」や「ビジネススクール受講支援制度」といったユナイテッドアローズの社内制度を利用して、ビジネスパーソンとしてのステップアップを目指しています。方々から“働き方改革”という言葉が聞こえてくる現代において、会社はもちろんのこと、引いては従業員にとって必要なのはどんな意識なのでしょうか? 土屋さんの働き方から、そのヒントを探ってみましょう。

Photo:Takeshi Wakabayahi(YUKIMI STUDIO)
Text:Yuichiro Tsuji

スキルアップしたいという気持ちを後押ししてくれた。

―土屋さんのお仕事について教えてください。

土屋:ぼくはEC課という部署に所属しています。仕事内容はECサイトの運営と、MD業務を担当しています。運営の部分ではモデルを起用した商品撮影や、商品説明のコメント記入、あとは在庫管理やお客さまのご対応をしています。一方でMD業務としては、商品部のスタッフと品揃えに関してコミュニケーションを取ったり、買い付けに同行したりもしていますね。

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―毎朝、お子さんを保育園へ送ってから出社されているそうですね。

土屋:そうですね。保育園の登園時間が9時で会社の出勤時間が10時。なので、子供を送ったあとそのまま会社へ向かっています。

―終業後は、ユナイテッドアローズの社内制度を利用して、ビジネススクールに通っていたと聞きました。

土屋:そうなんです。もともとスキルアップのためにビジネススクールへ通いたいという気持ちがあって、そんな矢先に会社で学校の受講料をサポートしてくれる「ビジネススクール受講支援制度」ができて、ポンと背中を押された気持ちになりました。

―終業してから学校へ向かって授業に間に合うのでしょうか?

土屋:定時で退社すると間に合わないです。終業時間が19時なんですが、授業もその時間からスタートします。ビジネススクールがある日は「スライドワーク」の制度を利用していました。社内に時差通勤の制度があって、始業と終業の時間を繰り上げたり、繰り下げたりできるんです。これを使って1時間、出勤と退勤を早めて学校へ通っていました。昨年の4月にできたばかりなんですが、この制度もビジネススクールへ通いたいという気持ちを後押ししてくれましたね。

―授業はどれくらいの頻度であったんですか?

土屋:19時から22時までの3時間の授業が隔週に1回あって、それが3ヶ月つづきました。なので計6回通いました。

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3時間があっという間に感じるくらい授業は楽しかった。

―先ほど「スキルアップのために」と仰っていましたが、そもそもどうしてビジネススクールへ通おうと思ったんですか?

土屋:危機感と必要性を感じたというのが理由です。ぼくは店舗でセールスパーソンとして5年近く勤務したあと、本社へ異動になって「ユナイテッドアローズ」の服飾雑貨のディストリビューターやMD、「ユナイテッドアローズ&サンズ」のMDも担当させてもらいました。さまざまな仕事を経験してきた一方で、自分を俯瞰してみたときに、自分のキャリアはまだまだなんじゃないか? という危機感も常に感じているんです。

今後自分がキャリアを積んでいく上で、やりたいことをやるためのチャンスが巡ってきたときに、きちんとそれを掴むためのスキルを磨きたいなと。ビジネスパーソンとして自分の価値を高めることも絶対に必要だと感じていたんです。

―受講したのはどんなコースなんですか?

土屋:「クリティカル・シンキング」のコースです。仕事をしているとさまざまな問題が出てくると思うんですが、その中から課題点を特定して解決策を見いだし、その後の仲間とのコミュニケーションの方法に至るまでを体系的に学ぶコースを選択しました。

4グロービス・マネジメント・スクール クリティカル・シンキングコース受講

―他にもコースはあったんですか?

土屋:マーケティング・経営戦略やアカウンティングのコースもありましたが、ぼくが選択したクリティカル・シンキングのコースは、あらゆるビジネスの根幹となるスキルを学べるんです。まずはじめにそれを選んでいれば、今後ステップアップしていったときに他のコースを受けたときの理解が深まるんじゃないかと思ったのが選んだ理由です。

―授業内容はどういったものでしたか?

土屋:毎回与えられた一つの事例に対して予習を行い、それに添うような形で授業は進んでいきました。問題点を探しながら原因や解決策をみんなでアイデアを出し合いながら考えるんです。そこで導いた解決策をベースにひとつのスキームを組み立てていくというようなことをしていました。

3時間があっという間に感じるくらい授業は楽しかったですね。予習復習やレポート提出など、家に持ち帰る内容もあったので、それも含めて大変でしたが、気づくと楽しんで学んでいる自分がいました。

―そうして学んだことは実際に仕事で役に立つことはありましたか?

土屋:考え方や物事の捉え方が変わったように感じます。ひとつのものを見つめるときに、いろんな視点から、さらにはその背景にあるものを踏まえて検証するようになりました。ECサイトの日々の売り上げや動向分析をする上で、そうしたスキルは役に立っています。

そこで考えた解決策も、自分ひとりだけではなくて他のスタッフも巻き込んで動かないといけません。ときには上長や他部署からの承認が必要だったりしますし、そうした際のコミュニケーションの方法まで学べたというのは大きいです。自分が持っている前提と、相手が考えている前提に食い違いがあると話はなかなか前へ進みません。必要な情報を相手に伝えるなどして、きちんと同じ目線で、なおかつ同じ方向を向きながら話ができるようにコミュニケーションのアプローチも変わりましたね。


会社全体で働きやすい環境を整えていこうという意識が強い。

―ご家族の反応はいかがでしたか?

土屋:授業がある日は出勤が早まるぶん子供を保育園へ送りに行けないので、妻のサポートも必要不可欠でした。そこはしっかりと話をして、理解をしてもらいました。

―土屋さんの場合は月に2回程度ですが、「スライドワーク」を利用していて他のスタッフとのコミュニケーションに支障が出たりすることはないですか?

土屋:うちの部署ではどんどん利用しようというムードが高まっているんです。ぼくが利用したときにミーティングの時間を調整しなければならないといったこともあったんですが、みんなの理解があるぶん調整作業もすごくスムーズにできました。会社全体を見渡しても、働きやすい環境を整えていこうという意識は強く感じます。

―一方でユナイテッドアローズでは、時間や場所にとらわれない「リモートワーク(在宅勤務)」のシステムも試験導入しているんですよね。実際に土屋さんが試されたと聞きました。

土屋: 社内要望をヒアリングされたときに、リモートワークとサテライトオフィスの導入を提案したんです。すると、人事部でもちょうどそうした働き方の可能性を探っていたようで、一緒に考えていこうというのがそもそものはじまりでした。

―どうしてそれを提案したんですか?

土屋:単純に仕事がラクになると思ったからです(笑)。ぼくは会社まで電車で1時間ほどの場所に住んでいるし、その負担を少しでも軽くできないかな、と。あとは時短で働いているスタッフも大勢いますし、たとえば子供が熱を出したりインフルエンザにかかったときに、一緒に家にいながら仕事ができます。特にぼくがいるEC課はパソコンがあれば仕事ができるので、スタッフにとっても会社にとってもそれはプラスに働くと思ったんです。世の中的にもそうした働き方が広がっているというのもありますので。

―実際、どのようにして試されたんですか?

土屋:昨年の8月中旬から9月中旬の1ヶ月間のうち、毎週金曜日だけ家で仕事をしていました。実際にやってみて、効率良くできましたし、これは導入すべきだなと思っています。

―家で仕事をしていると、集中力が切れたりしませんか?

土屋:ぼくの場合は大丈夫でした。毎朝子供を保育園へ送るというルーティーンが自分にとってスイッチの切り替えになっているんです。そうした朝の一連の流れは変わらなかったので、そのまま家に戻ってスムーズに仕事をすることができました。それに普段できなかった子供の迎えにも行くことができるようになって、妻も安心して仕事に出かけられる様子でした。

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パフォーマンスを向上させて会社に還元したい。

―土屋さんのお話を聞いていると、すごく意欲的に仕事と向き合っているのが伝わってきます。

土屋:『宿澤広朗 運を支配した男』という日本代表監督まで務めた伝説のラガーマンにして、敏腕ディーラーでもあった銀行マンの宿澤広朗さんについて書かれた本があるんですけど、そこに「努力は運を支配する」という言葉があり、「人間には、平等に、いろいろな形でチャンスが与えられる。それがどのような結果を生むかは、その人の不断の努力と、そなわった力によって大きく変わってしまうのであろう。」と書かれています。

以前までは“努力”という言葉がすこしニガテで無意識に避けていたところがあって、努力している人を前にすると引け目を感じるところがあったんです。

でも「努力は運を支配する」という言葉に出会ったときに、チャンスが巡ってきたときに実力がないとその運を活かせなかったり、実力があるからこそ運が巡ってくるんじゃないかということに気づいて、“努力”に向き合えるようになりました。

一方で、自分のこれまでの経歴を振り返ったとき、いろんな経験をさせてもらっていることに気づきました。それは前向きに仕事に取り組んできた結果だなと、すこし救われた気持ちにもなりました。これからも変わらずに真面目に楽しく仕事をし、与えられたチャンスを活かすために、努力しようと思っています。

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―今後の目標やチャレンジしたいことはありますか?

土屋:会社の制度を利用してビジネスの基礎となる「クリティカル・シンキング」について勉強したので、さらにそれを発展させていきたいと思っています。

はじめは自分本位で通いはじめたビジネススクールですが、通いながら気づいたことがあるんです。「ビジネススクール受講支援制度」や「スライドワーク」といった制度は従業員の価値向上のためにあるものだと思うんですが、ぼくらとしても、それを利用することによってパフォーマンスを向上させなければなりません。それによって会社に還元したいという気持ちがあります。

ユナイテッドアローズはいま、100年存続するという目標を掲げています。それは生半可な気持ちでは到達できないし、時代が変わっていく中でそれに対応していく力も必要です。常に社会で必要とされる企業であるために、自分のできることを考えながら行動していきたいです。そこにはきっと経営戦略やマーケティング、会計の知識も必要になってくると思うので、そのための準備をこれからもしていこうと思っています。

PROFILE

土屋 晶寛

2008年入社。ユナイテッドアローズ 横浜店、二子玉川店勤務後、2013年商品部 服職雑貨のディストリビューターとして異動。その後ユナイテッドアローズ&サンズのMD、ユナイテッドアローズの服職雑貨MDを経て2017年EC課へ、現在はユナイテッドアローズのメンズを担当。

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