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  • ヒト HITO
  • 保育園とファッションブランドが考える、子どもたちの今とこれから。
  • 2017.11.09 THURSDAY

10月某日。ユナイテッドアローズ本社に26人の子どもたちがやってきました。その目的は、子どもたちに服作りの過程を学んでもらおうという、世田谷区二子玉川にある認可外保育園<ロハスキッズ・センター クローバー>(以下、クローバー)の取り組みである園外活動の一環で、今年で5回目を迎えます。園外活動を多く行っているクローバーと、こういった会社見学の受け入れやワークショップの開催などを積極的に行っている<グリーンレーベル リラクシング>。いまを生きる子どもたちへの想いや未来へのビジョンについて、その活動の真意をクローバーの園長である中田綾さんと〈グリーンレーベル リラクシング〉の林三博さんに語ってもらいました。

Photo:Ari Takagi
Text:Kozue Takenaka

“同じことをやり続ける”を大切にして迎えた5回目の会社見学。

林:この会社見学も早いもので5年目になりましたね。

中田:そうですね、林さんとのお付き合いも早いもので5年目になるってことですね。職種は違えど、子どもを通してさまざまな活動をするという部分で今では同志のようです。

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林:中田さんが主催する「二子玉川ビエンナーレ」に<グリーンレーベル リラクシング>が協賛をしたことがきっかけでしたね。

中田:二子玉川ビエンナーレというアートイベントは、本物を子どもたちに見せたい、色々なモノを作る過程を見せたい、そして色々な人と関わりをもってほしいという想いからスタートさせました。

林:〈グリーンレーベル リラクシング〉では子ども服を作っていることもあり、その中田さんの想いに共感し、イベントに参加することを決めたのですが、毎回たくさんの子どもたちが参加してくれて、とてもうれしい限りです。

中田:このイベントを通じて〈グリーンレーベル リラクシング〉さんと繋がることができ、せっかくだからもっと違うアプローチで何か関われることがないかな、と林さんに相談させていただいてスタートしたのがユナイテッドアローズさんへの会社見学でした。今では園児たちも、“ユナイテッドアローズに行く季節がきた!”とか“林さんに会える日がきた!”と、まるで季節の行事のように話していますね。

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林:そうなんですね! 僕も毎年子どもたちの反応をとても楽しみにしています。やっている内容は毎年さほど変えてはいないのですが、彼らの真剣な表情や、目をキラキラと輝かせながら見学してくれている姿を見られることは、当社のスタッフにとっても良い刺激になりますし、プラスになっているなと感じます。

中田:会社見学に伺った際の内容については園側の希望として、毎年同じにしていただいてますが、それは “そこに通い続ける”“やり続ける”ということを大切にしているからなんです。私たち大人にとっての3年間は大して変わりがないけれども、子どもの3年というのは人生80年のうちに一度しか味わえない感情や表現をする場面がたくさんあります。年少、年中、年長それぞれ、同じ子でもその時に感じることのすべてを私たちが大切にしてあげなきゃいけないと考えています。なので、あえて同じ流れでやり続けてもらい、年少のときに感じなかったことを年中になって感じたり、やり続けることによって気がつくことなどを子ども自身に感じてほしいなと思っています。


社会に出て“子どもたちが何かを感じる”ということの重要性

林:クローバーでは会社見学などの園外活動を多くおこなっていますね。

中田:クローバーのコンセプトに「地域で育つ、社会を学ぶ」というものがあります。まず、子どもたちは家族と社会で育っていくという考え方があり、その社会が私たち保育園の存在。だからこそ園にいるだけではなく、たくさんの人、環境とも関わっていくことが重要だ考えています。昔と今は若干、子どもがおかれる状況が変わりましたよね。ご近所との関わり合いが少なくなったり、パソコンや携帯で何でも調べられるし、コンビニへ行けばすぐにモノが手に入ります。その昔の社会と今の社会の少しの差を埋める作業を、私たちが意識的に取り組むことが必要なのではと思い、できるだけ外の世界に出ていろいろな職業の方たちと触れ合い、ちょっとアナログな部分も見せられるように心がけています。

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林:そういった子どもに対する想いや活動方針にはとても共感します。地域や社会に積極的に関わり持つことは大切ですよね。私たち〈グリーンレーベル リラクシング〉でも、服やブランドを通じて何か社会貢献できるようなことはないかと考え、ワークショップの開催や会社見学の受け入れをしています。一度ワークショップに参加したからといって何かが大きく変わるというわけではありませんが、限られた時間のなかで感性や感覚、少しでも何かを感じとってもらえたらと思っています。

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中田:会社見学のおかげもあって、うちの園児たちは服に対する感度が高いんですよ。外でおもいきり遊ぶときは汚れてもOKな服に着替えるなど、その時々に合った服を子どもたちが自分で選ぶようにしています。その子に似合っているときは私たちがすごく褒めるんですよ、「かっこいいね!」って。そうするとその服がその子にとって特別なものになる。そういう環境にいると、子どもたちの間でも自然とお互いの服を褒めあったりして。

林:これは〈グリーンレーベル リラクシング〉に限らず、ユナイテッドアローズ全体の考え方になるのですが、洋服は自己表現の一部でありコミュニケーションツールのひとつだと捉えています。その服を着ることで自分に自信が持てたり、それによって新たなコミュニケーションが生まれていく。子どもたちに服を通して感情の発見をしてもらえるというのはとてもうれしいことですね。


子どもたちの未来のためにできること

中田:私が保育士になって一番はじめに見た子がもう25歳になるんですが、今でも連絡が来て飲みに行ったり相談を受けたりする仲なんですよ。

林:すごいことですね!

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中田:そうですね。こうして頼って来てくれることは保育士冥利につきるというか、幸せなことです。クローバーを卒園していった子どもたちの将来も今から楽しみで仕方ありません。小学校にあがるとおのずと自立していくものですが、6歳未満のうちは必ず誰かの手を借りなければ生きいけません。その間、子どもの自立心が芽生え始める前のこの時期に、多くの人たちと関わりを持つことによって、「自分は見守られているな」「愛されているな」ということをしっかり感じてもらいたいんです。そうすればあとはきちんと自立し、羽ばたいていけるので、この考えはぶらさずに続けていきたいです。

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林:私たちも〈グリーンレーベル リラクシング〉というブランドだからできる社会貢献があると考え、お店を飛び出した活動を多くおこなっていますが、何か迷いがあったときは必ずブランドの社会貢献テーマである「22世紀の子どもたちにできること」に立ち返るようにしています。これからも洋服というツールを通して、子どもたちが暮らしやすい社会を作るお手伝いをしていきたいですね。

中田:〈グリーンレーベル リラクシング〉さんは同志だと思っているので、今後も会社見学はもちろん、次のステージにいくためのステップアップとしてまた何かご相談したいなと思っていました(笑)。

林:もちろん、これからも楽しいことをどんどん企画していきましょう。

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